ます緒にい



「詩津???お母さんは、もう死んだんだよ。伯父さん、辛くても認めて。ぼくも、もう誰にお母さんの名前を呼ばれても返事しないって、決めたから。」

「伯父さん。もうお母さんは過去にしかいないんだよ。」

サイドベッドに転柏傲灣示範單位がったまま、詩鶴は伯父に別れを告げていた。

「詩津。私は君を見捨てた。もっと早くに手術をすれば、君は助かったはずだ。聡(さとる)の花嫁になった君を眺めて暮らすくらいなら、いっそ君をと???カルテを改ざんして、自分の思い出の中に閉じ込めてしまおうとしたんだ。」

「伯父さん、きっとお父さんは知っていたと思う。お医者様だったんだもの。助けられなくて辛かったのはみんな一緒だよ。」

「私を赦すのか、詩津。」

抱きしめられたまま、伯父という人が話をしているのは、きっと詩鶴の母親だった。
天音は呆然と、父と義理の弟の抱擁(?)を見詰めていた。
そして、そのとき別れを告げた詩鶴に呼応するように、父親、澤田聡の生命維持装置のハートレイトが高い音で鳴り響き、切れ掛かっていたか細い命の終了を告げた。

振り向いた伯父は、恋敵でもあった澤田聡の機器に飛びつき、?聡?と叫んだ。
恐らくそれが本能という物だったのだろう。
殺したいほど憎んだはずの弟が、静かに絶命を迎えようとした時、彼は迷わず蘇生しよう柏傲灣呎價とさえした。

?まだ、間に合う!カンフルを、天音っ!?

?伯父さん、もういい、お父さんを眠らせて。お父さんは、もうお母さんの傍に行くんだよ。?

「お別れを言って。」

「詩???鶴。」

物言わぬ父親を枷にして、長い間詩鶴を思い通りにしてきた伯父と天音が、ベッドサイドに立ち脈を取った。

?ご臨終です。?

医師の顔で天音が告げ、別れを決意していたはずの詩鶴は、大きな声で父親の名を呼び泣いた。

「あぁ~ん??おとうさ???ん???お父さん???」

細く骨の浮いた腕を握り締めて余りに悲痛に詩鶴が泣くから、俺はもうどうしようもなく傍に呆けたようにして佇んでいるだけだった。
つい最近、俺も経験した身内との別れ。

詩鶴の父親は、息子の選択が正しいと言わんばかりに命を手放した。

「お母さん、お父さんが逝ったよ。これで一緒に、ずっと一られる???」

俺は、緊張の糸が切れたように静かに泣く詩鶴を、ここで一人にしなくてすんだことにほっとしていた。


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二重カウントを止めていますので、キリ番は当分ないと思いが今回、ニアピンを踏んで下さった方が名乗ってくださいました。(//▽//) きゃあああっ!此花、大喜びです。小春さま、どうぞリクエスト、おっしゃってくださいね。

キリ番踏んだよ~と、おっしゃる方もまだまだ拙いですが、頑張るつもりです。
いらっしゃいましたら、是非。
昼ドラのような、今話ももう直ぐ終わります。北壁のア柏傲灣イガー(此花にとってのエチ場面)の征服は恐らく最終話に入るはずです。どんだけ、ひっぱっとんね~ん、こら~(`?ω?′)←うっすら、頑張ります!???と、自分にハードル。