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だか酷くだけ


「ああ。眠るときはいいけど、プレミアムセットは余りに悩殺的すぎるだろう?外へも連れて行ってあげたいから、ちゃんとしたものを着よう。似合うと思うよ。」

「ご主人さま。ありがとうございます。「あっくん」はうれしいです。」

ガガガガ……!

ものすごい振動音を立てながら、脱衣場に置いてあった洗濯機が頭を振って歩いて来る……。
今朝癌症指數とは違う、ありえない光景に再び音羽は目を剥いた。

「ぅ、うわあーーーーっっ!何じゃ、こりゃあーーーっ!」水浸しの原因が、発覚した。
泡をまき散らしながら、洗濯機が激しく振動し、ありえない音を立てていた。
グワングワンという音と、大量の泡に慌てて音羽はコンセントを抜く。

「あっくん!これは……一体、どうしたの?」

あっくんは、結露を拭き顔をあげた。うるうると瞳が濡れている。

「ご主人さま。ごめんなさい。あっくんは、洗いものをしようと思いました。」

「うん。全自動だよ?洗濯物を放り込んでスイッチ入れるだけだね。」

失敗するはずもない。

「わたしは、お手伝いロボットですから家事は全般こなせるはずなのに、どうしてうまくいかないのでしょう?ご主人さまの衣類と、シーツと、汚れてしまったキッチン用品をすべて入れて洗剤を投入し、スイッチを入れたらこんなことになってしまいました。」

「キッチン用品?」

「はい。魚を焼いたレンジグリルを、外して洗おうと思ったのです。」

「洗濯機に入れたのか……。」

泡にまみれた洗濯機を眺め、笑うしかなかった。
あっくんの機能は、どうやらモニターを必要とするだけあって、まだ未完成な点が多1064 激光いのだろう。あっくんの知能(陽電子頭脳)は、洗い物は全て同じカテゴリーに位置したらしい。
物を洗うのに洗剤が必要なのは理解できても、素材ごとに洗い方が違うのが分かっていないのだろうか。
しかも洗濯機のふたが何度も開いて、中身が飛び出すのであっくんは、新聞や雑誌を縛るビニールひもを見つけて懸命に洗濯機を縛っていた。
それはもう、驚くほど見事な亀甲縛りに……。

「こっちの機能は、充実してそうだな。」

足元に転がる洗濯洗剤の空容器が、大量の泡の原因を物語っていた。音羽は、兄に電話を掛けた。

「もしもし……。あ、兄貴?ちょっと、いいかな。お手伝いロボットなのに何もできないって、あっくん……AUが落ち込んでるんど、対処方法とかあるなら、教えてやってくれないかな。いや、別に問題点があるわけじゃないんで、研究室には電話しなかったんだけど……。」

「ああ……。それは、仕方がないな、音羽。一つずつ気長に教えてやってくれ。」

「教えるのは構わないんだけど、何しょげちゃって……、結露だって本人は言うんだけど、どう見ても涙にしか見えなくて、どうにも止まらなくて可哀想なんだよ。」

「何か、目に見える異常でもあるのか?」

「いや、ちょっとアンドロイドAUの機能について、知りたいと思っただけだ。」

「それは……。え~と……。アンドロイドAUに搭載しているディスクが、どうやら新妻モードだ組合屋ったようだな。オプションの中身はなんだった?」

「スケスケネグリと、ありえないデザインのぱんつだ。」

「ああ……。それでわかった。そのアンドロイドのディスクは、幼な妻モードだな。一部のマニア向けというか……。いっそ、返品するか?」